NHK大河ドラマ「光る君へ」で注目されている陰陽師・安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん演)。
日本で一番有名な陰陽師として現代でも人気が高く、昔から書籍・漫画・映画・ドラマほかさまざまな作品で描かれています。2024年は、映画「陰陽師0」も公開され注目されました。
そんな安倍晴明と、友情ともBLとも感じるような深い関係にあったのが源博雅(みなもとひろまさ)です。
晴明はさまざまな呪術を操ることで知られていますが、実は、博雅も摩訶不思議な能力を持っていました。
藤原実資(「光る君へ」ではロバート・秋山竜次さん演)に、「文筆・管絃者の才能はあるが天下を知らないうつけもの」と評された源博雅。
その人物像と、鬼にまつわるエピソードをご紹介しましょう。
皇位継承から外された源博雅
源博雅は、平安時代中期の公家で雅楽家です。
父は、醍醐天皇の第一皇子である兵部卿・克明親王、母は藤原時平の娘の長男として918年(延喜18年)に生まれました。高貴な皇族出身であったため、幼少期は「博雅王」と呼ばれていたそうです。
長男なので「皇位継承は間違いなし」な立場ながらも、母親の身分がそれほど高くなかったこと、皇子の数が多かったことなどから皇位継承は行われず臣籍降下し「源」の姓が与えられ貴族となりました。
934年(承平4年)頃、わずか15〜16歳にて従四位下となり、その後中務大輔、右兵衛督、左中将、従三位となり、最終官位は従三位皇太后宮権大夫でした。