戦なき世を実現するため、豊臣秀吉(ムロツヨシ)への屈従を決断した我らが神の君・徳川家康(松本潤)。
「二度と殿下に陣羽織は着させませぬ」
諸大名の前でそう宣言したものの、当の秀吉は戦なき世など望んではいません。
「戦がなくなったら、武士どもはどうやって食わしていく。民もじゃ。民もまっとまっと豊かにしてやらにゃならん。日本から戦がなくなることはねぇ。切り取る国は、日本の外にまだまだあるがや……」
いつの世も人間の欲望にはキリがない、まさしく秀吉は「欲望の怪物」でした。果たして家康は、そんな怪物の手綱を引くことが出来るのでしょうか?
それではNHK大河ドラマ「どうする家康」、今週も気になるトピックを振り返って行きましょう!
大政所について
家康の継室となった旭(山田真帆)を見舞う名目で、岡崎城へと送られた大政所(高畑淳子)。その実態が人質であることは言うまでもありません。
出迎えた大久保忠世(小手伸也)には目もくれず、その奥にいた井伊直政(板垣李光人)が一目で気に入り、そば近く仕えさせました。
得体の知れない息子の元より、美少年にかしずかれながら、娘とのんびりのびのび暮らしたい……気持ちは解らないでもありません。
しかし息子にも息子の都合がある訳で、立身出世を果たした後に、彼なりの親孝行をしたかったのも事実。
いくらかひどい扱いを受けたにしても、もう少し秀吉に理解を示してやってもよかったのではないでしょうか。
ちなみに「殿に何かあれば、大政所を焼き殺してやる」と薪を積み上げていたのは本多重次(未登場)のエピソード。火をつけることなく済んで、何よりでしたね。
個人的には、老いてもなおお盛んな美少年好みよりも、いつ殺されるか分からない恐怖を紳士的にお慰めする直政が観たかったな……と思います。
徳川家康の後室・旭姫(山田真歩)とはどんな女性?その生涯をたどる【どうする家康】
天正7年(1579年)に愛する妻・瀬名(演:有村架純。築山殿)を処刑して以来、正室を迎えていなかった徳川家康(演:松本潤)。そんな天正14年(1586年)、政敵として対立していた羽柴秀吉(演:…