発祥はオランダ
誰が最初に気付いたのか、「砂糖と油」の組み合わせといったらまったく悪魔的で、揚げ菓子は日々世界中の人々を魅了し続けています。今回は、そんな揚げ菓子の代表格であるドーナツの歴史を説明します。
ドーナツがどのようなお菓子なのかは周知のごとくですが、一応説明しておくと、主成分である小麦粉と水・砂糖・バターを混ぜた生地を油脂で揚げたものです。
内側はしっとりふんわりしたケーキのような食感のものや、モチモチした食感のものなどがあり、形状はリング状のものが一般的ですが、ボール状のものや棒のような形のものもあります。
このドーナツのおこりは17世紀まで遡ります。まずは、ヨーロッパでの普及についてざっくり見ていきましょう。
当時、オランダでは中心に胡桃を乗せた揚げ菓子が食べられていました。これはオランダ語でオリークックと呼ばれ、小麦粉・砂糖・卵を混ぜた生地を発酵させて、ラードで揚げたボール状の菓子でした。
ちなみにドーナツの名前は、「生地」を意味するDough(ドウ)と「木の実」を意味するNut(ナッツ)の二つの単語の組み合わせが由来です。ここにも、もともとドーナツには木の実が使われていた名残が伺えますね。
後年、大航海時代にこれがアメリカに持ち込まれたことで、私たちがイメージする「あのドーナツ」へと大きく近づいていきます。