皆さんは、例えば美味しいものを手に入れた時、独り占めしたい派ですか?それともみんなで楽しみたい派ですか?
もちろん1人で食べても美味しいですが、一緒に食べると満足感は数倍するもの。
また、みんなで分かち合った思い出を共有すれば、それはかけがえのない財産となるでしょう。
今回はそんなお話し。平安時代に活躍した貴族・伴友足(ともの ともたり)のエピソードを紹介したいと思います。
武人として研鑽に励む
伴友足は奈良時代末期の宝亀7年(776年)に誕生。桓武天皇(かんむ・第50代)から仁明天皇(にんみょう・第54代)まで5代の天皇陛下にお仕えしました。
延暦22年(803年)に内舎人となってから左衛門大尉、右兵衛佐、左衛門佐と武官を歴任。
武骨な性格で公正無私、世人の評判を恐れることなく≒空気を読まずにモノ申したそうで、好き嫌いはハッキリ分かれたかも知れません。
そんな友足は武官の職に相応しくあるべく武芸に励み、趣味と実戦訓練を兼ねて狩猟を好んだと言います。
当時、狩猟と言えば鷹と犬は必須のパートナーで、友足は彼らをこよなく愛しました。
鷹の速さ鋭さ、そして犬の忠実さを、武人の模範と尊敬していたのかも知れませんね。