新橋~横浜間を50分で走破!明治維新後に誕生した日本最初の鉄道。その名も「陸蒸気」【その1】

高野晃彰

明治維新からわずか5年後。近代化の象徴である鉄道が、新橋・横浜間で開通しました。

人々から親しみを込めて「陸蒸気」と呼ばれた日本最初の鉄道です!現在の鉄道大国・日本の礎となった、「陸蒸気」にまつわる秘話をご紹介しましょう!

欧米列強に追いつくために必要だった鉄道

明治維新を迎え、日本は欧米諸国に追いつくため、近代化に向けて大きく舵を切りました。

なかでも、新政府の2大スローガン・「富国強兵」「殖産興業」に不可欠だったのが鉄道事業です。発足してからすぐに鉄道設置の検討がなされ、1869(明治2)年に、新橋・横浜間の建設が決定しました。

明治政府は、そこから急ピッチで鉄道建設をすすめていきます。

明治政府に鉄道技術主任として雇用されたエドモンド・モレル

しかし、日本に技術的なノウハウがあるわけがなく、政府はイギリスの技術を導入。イギリス植民地で鉄道建設に携わったイギリス人技師エドモンド・モレルと、彼を中心とした技術者たちに鉄道建設を委任しました。

そして、ついに1872(明治5)年6月12日、日本初の鉄道が、品川・横浜間で仮営業を開始し、10月14日に、新橋・横浜間が開通したのです。

3ページ目 陸蒸気は妖術?開通当初は反対運動も盛んだった

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