知る人ぞ知る江戸の都市伝説!下町に伝承する不思議な奇談・本所七不思議を巡る 【前編】

高野晃彰

暑い夏は、背筋がひやっとする怖い話が聞きたくなりますよね。きゃ〜!と声をあげてしまう派手な西洋のホラーと違って、日本の怪談は地味ながらもじわっとくる怖さがあります。

現代にも伝わる江戸時代の奇談「本所七不思議」をご存じですか? 昔から、映画や落語のネタにもなり現在でも知る人ぞ知るお江戸の都市伝説として人気があります。

もちろん、江戸時代当時とは大きく様変わりした本所(墨田区)ですが名残は残っているのです。下町散策のついでに、本所七不思議の場所を訪れてみませんか?

いわゆる江戸時代の都市伝説・本所七不思議とは?

「本所七不思議」は江戸時代から、本所(墨田区)界隈に伝わる7つの怪談・奇談です。

昔から、落語や映画などのネタとして現代まで語り継がれてきました。

一定の地域で起こった不思議な現象を7つまとめた「七不思議」は、日本各地にあり、本所七不思議以外にも、遠州七不思議・越後七不思議・伊豆七不思議などいろいろな話があります。中には、7つ以上話があることもあるようです。

今回は、東京都墨田区の本所に伝わる本所七不思議をご紹介しましょう。(同じ話でも、諸説あり多少内容が異なるものもあります)

5ページ目 【1】おいてけ…と不気味な声が追いかけてくる「置行堀」

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