日本で古くから愛されてきた椿がモチーフの日本美術にフォーカスした展覧会「椿つれづれ」開催
古くは万葉集に詠まれている、日本人に愛されてきた花樹「椿(つばき)」をモチーフにしたアート作品にフォーカスした展覧会「椿つれづれ」が開催されます。
日本の風土に適応した椿は、野生種から栽培種まで広く分布し、永く続く花期は花の少ない季節に人の心を和ませてくれる貴重な存在でもあります。
四季を通じて艶やかな緑を保つ椿の葉は不老につながるとされ、迎春や結縁を象徴する縁起の良い花として、古くからさまざまな美術作品のモチーフに採用されてきました。
本展では横山大観(よこやまたいかん)や山口蓬春(やまぐちほうしゅん)、小村雪岱(こむらせったい)らによる日本画をはじめ、鳥海青児(ちょうかいせいじ)、林 武などの油彩、北村昭斎(きたむらしょうさい)、十三代 今泉今右衛門、田村耕一らによる漆芸や陶芸など多分野のアート作品が”椿”というキーワードのもと集まります。
また、資生堂企業資料館のコレクションから、椿百余種をさまざまな調度類と共に描いた江戸時代の古写本「百椿図」や、江戸時代に制作された松椿蒔絵の化粧道具や調度類なども展示されるとのこと。
展覧会が始まる1月には、会場となる資生堂アートハウスの庭園の椿の花が咲き始めるころなんだそうです。椿を描いた作品と自然の中で咲く椿を同時に鑑賞できる素敵な展覧会になりそうですね。
展覧会「椿つれづれ」は2019年1月16日(水)〜3月31日(日)の期間、静岡県の資生堂アートハウスで開催されます。入場は無料です!