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あの荷物なんだろう…?舞妓さんが持ち歩いてるバッグ「お座敷かご」の中身は何?

あの荷物なんだろう…?舞妓さんが持ち歩いてるバッグ「お座敷かご」の中身は何?

中には「気配り」が詰まっています

京都の花街を歩く、綺麗な着物を着た舞妓さんや芸妓さん達。夕方になり、お座敷へ向かう彼女達は、上半分に巾着が付いたような、かわいらしい長方形や楕円形のかごを小脇に抱えています。
画像出典:写真AC

「お座敷かご」と呼ばれているこのかご、一体中には何が入っているのでしょうか?

実はこの中には、その名のとおり、「お座敷へ上がるのに必要な物」が、全て入っているのです。ハンカチやティッシュ、化粧直しの道具などの身だしなみ用品、舞扇、扇子、懐紙、足袋入れ、黒文字と呼ばれる楊枝などの他に、針と糸も入っています。

そして忘れてはならないのが、舞妓さん・芸妓さん独特の細長い千社札のような名刺「花名刺」。芸妓さんや舞妓さんはお座敷で、この名刺を「おたのもうします!」とお客様に渡すのです。

自分の身だしなみを整える道具や踊りに使う道具の他に、お客様へのお座敷での気配りにも欠かせない道具が満載なのが分かりますね。

「お座敷かご」のかご部分は、縦13cm×横30cmくらいあるので、見た目より物が沢山入ります。だからお座敷に出かけるのに必要な物を全て入れても、こじんまりと上品に見えるのです。

布やかごの色や素材には決まりが!

芸舞妓さん達の着物やかんざしは、季節ごとの季節感を見事に反映していることが特徴です。それと同じように「お座敷かご」も、季節によって素材や色を変え、季節感を表現しています。

例えば、夏用のお座敷かごは、布の部分に絽(ろ)や紗(しゃ)の素材が使われ、柄は金魚や朝顔、花火などの夏らしいものとなります。また、かごの部分の色は生成りです。一方冬用は、布の部分にちりめんなどの素材が使われ、かごは黒っぽい色となります。

また、出たての若い舞妓さんは布の部分が赤・ピンクなどのかわいらしい色のお座敷かごを持ち、先輩格の舞妓さんや芸妓さんになると落ち着いた色の物を持つようになるなど、芸舞妓さんの年季によっても色に違いがあるのが特徴です。

出典:Pixabay

さて、このかごは私達が着物を着た時に持っても、とても似合います。ただし、持つときは必ず、下のかごの部分を小脇に抱えて持ちましょう。巾着の紐の部分を持つと野暮ったくなってしまうことがありますのでご注意を。

 

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