キリシタン大名・大友宗麟によって日本に広められた「かぼちゃ」の語源や歴史を紹介

湯本泰隆

「かぼちゃ」という名前は、ポルトガル語の「カンボジャ・アボボラ」の後半が略されたもので、これを日本語に訳すと「カンボジアの瓜」という意味になります。

カボチャの原産地はアメリカ大陸なのですが、日本には戦国時代にポルトガル人がカンボジアから持ち込んで広めたため、このような名前になりました。

かぼちゃの普及に貢献した大友宗麟

1541年、かぼちゃを積んだポルトガル船が漂着し、たまたま豊後の国(今の大分県)の港に流れ着いたことにより日本に入ってくることになったのですが、このときポルトガル人にかぼちゃを献上されたのがキリシタン大名として知られる大友宗麟(おおとも そうりん)。

彼がポルトガル人にもらったカボチャの種を領地に蒔いたことがきっかけとなって、全国に普及していきました。

ちなみに、スペイン人やポルトガル人の宣教師たちが日本にやってきたときにはかぼちゃのほかにも、サツマイモやトウモロコシ、ジャガイモなどの保存性が高い野菜類が持ち込まれました。かぼちゃはその後、1573年頃に長崎県に伝わってから、日本の農家でも栽培されるようになりました。

3ページ目 実はまだ栽培されている、当時の日本かぼちゃ!

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