なんと昔は本当に飛び降りた人もいた!?「清水の舞台から飛び降りる」の語源になった信仰とは

湯本泰隆

筆者は学生時代、関西に住み、今でも仕事で行くことが多いのですが、そこで買い物をして値引いているときに聞く言葉に「しゃーないなー、清水(きよみず)の舞台から飛び降りたつもりで勉強(値引き)したるわ~」という言葉があります。

「清水の舞台」とは、京都に実際にある清水寺という寺院にある舞台のこと。清水寺は、平安時代初期に坂上田村麻呂によって建立されたと伝えられています。

この”清水の舞台から飛び降りる”という表現、「死んだつもりで思い切ったことをする」ということのたとえなのですが、東京をはじめとした東日本でこの言い回しを聞いたことがありません。やはり関西(特に、大阪、京都、奈良)辺りで頻繁に使われる表現なのでしょうか。関西の読者の方がおられたら是非教えていただきたいと思います。

さて、この「清水の舞台から飛び降りる」という表現、比喩だけの話かと思ったら、昔は本当に清水寺本堂の舞台から飛び降りる人が後を絶たなかったそうです。

2ページ目 清水の舞台から飛び降りる人、平安時代末期〜鎌倉時代がピーク

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