第79代・六条天皇は歴代天皇家のなかでも最年少で即位したことで知られています。
摂関政治と院政期に現れた「幼すぎる天皇たち」まとめ
摂関政治と院政期に現れた「幼い天皇」古代の天皇には、年齢・政治能力・経験などをはじめとする「即位の条件」がありました。これらを満たしていないと、身分・立場的には適任であっても天皇にはなれませんでし…
1164年、六条天皇は二条天皇と伊岐氏(大蔵大輔致遠の娘)の間に誕生。諱を順仁(のぶひと)といいました。時代でいえば平安時代の終わり頃。平清盛が権勢をふるっていた時期で、ちょうどこの年に平清盛が「平家納経」を厳島神社に収めています。
1165年、病気が重くなった二条天皇は、生後7ヶ月の順仁親王(六条天皇)に位を譲りました。数え年では2歳という若さです。生母は身分が低かったため、順仁は、二条天皇の中宮・藤原育子を養母として育てられました。
即位式では、途中でぐずって泣き出し、乳母の乳を吸ってようやく泣き止んだという話も伝わっています。もちろん、実際に政治を行うことは不可能だったため、政治は外伯父で摂政である近衛基実と邦綱が表向き取り仕切りました。