三越、松坂屋、高島屋といえば、老舗デパートですよね。これらの繁栄は、江戸時代の女性の活躍があってこそでした。商家の主人は、仕入れや販売で家を空けることが多いもの。そこで、店をしっかりと切り盛りして勤勉に働く女性が大活躍するのです。
三井高利の母・殊法(しゅほう)
江戸に三井越後屋を開業したのは三井高利(みつい たかとし)ですが、三井家の創業者といえるのは三井高利の母・殊法(しゅほう)だったということをご存知でしょうか?
松坂で質屋兼酒屋を営む三井高俊に嫁いだ殊法は、商売に身が入らない夫の代わりに店を切り盛りしていました。しっかり者の殊法は倹約家で贅沢を禁止し、酒を買いに来る使いの者に茶食を提供するなど、商売のやり方は大評判に。その甲斐あって、店は大繁盛!それを近くで見ていた息子の高利が越後屋呉服店を開業し、大成功したのです。