ブレインストーミングも導入。江戸時代の寺子屋はどんな教育法でどんなことを学んでいたの?

阿部裕子

元々寺子屋は、お寺のお坊さんが近所の子供に手習いをさせたのが、はじまりでした。これが19世紀近くになると、塾として普及するようになったのです。享保年間(1716~1735)には、江戸市中で800人も師匠がいたそう!

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評判の師匠となると、ほかの町からの入門者もいたとか。江戸の町人はほとんどが商人だったため、子供に勉強を教える時間はなく、寺子屋の師匠に預けていたのです。しかも、どんな身分の家庭でもOK。商売が不景気な家庭も、師匠が面倒見てくれたのです。なんと、太っ腹な!

寺子屋ではどんなことを学ぶの?

午前中は手習いで個別指導でした。師匠の手本を書き写し、直してもらうのです。午後は読書・算術・礼法などの選択科目で、一斉授業でした。4~5年通えば「読み書きそろばん」をマスターできたのです。両親の代筆も、12歳までにできるようになったそう。

それだけでなく、言葉遣いもきちんと学べました。「さようでございます」「お暑うございます」のような大人言葉も、9歳前後までにマスター。立派なお世辞も言えるようになって、一人前だったとか。

学んだことがきちんと身に付いているかは、テストでチェックします。小さらい・大さらいという、今でいう中間テスト・期末テストのようなものですね。さらに夏には土用の間、夜明け前から朝稽古、冬は14歳以上の子供が午後10時~午前2時までの真夜中に寒稽古もしていたのです!

心身共に鍛えられ、それでいて言葉遣いも読み書きそろばんも身に付くのだから、寺子屋が人気なのも納得ですね。

3ページ目 寺子屋での教育にはブレインストーミングも導入?

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