現在でも国内外で人気の高い江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎。その娘、葛飾応為もまた天才的な画力を持つ絵師でした。2015年には応為を主人公としたアニメ映画「百日紅」も公開され、さらに最近ではNHKで応為が主人公のテレビドラマ「眩 ~北斎の娘~」が放送。そして歴史秘話ヒストリアで応為の特集が放送されるなど、近年ますます葛飾応為が注目を浴びています。
そんな葛飾応為の作品を実際に観覧してみたいと思っている人も少なくないでしょう。しかし、葛飾応為の作品は推定作を含めても数点しかなく、とても貴重なものとなっています。
今回は葛飾応為の作品が所蔵されている美術館や博物館などをまとめてみました。ただし、常設展示されていない作品が多いので、実際に観るには美術館などの企画展で展示されるのを待つ形になります。さらに、今秋は応為の作品&北斎との合作を観覧するにはベストな展覧会が開催中なので、そちらもあわせて紹介します。
葛飾応為「吉原格子先之図」 太田記念美術館
葛飾応為の作品の中でも非常に人気の高い「吉原格子先之図」は、東京原宿の浮世絵専門 太田記念美術館に所蔵されています。
葛飾応為「月下砧打ち美人図」 東京国立博物館
満月に照らされ女性が砧を打つシーンが描かれた「月下砧打ち美人図」 。比較的早期の作品と考えられています。東京国立博物館所蔵。
葛飾応為「夜桜美人図」メナード美術館
葛飾応為の作品を特徴づけている「光と影」の演出が素敵な「夜桜美人図」。「春夜美人図」と呼ばれることもあるこの作品はメナード美術館の所蔵。
3ページ目 北斎との合作も紹介。そして応為の4作品が一気に見られる展覧会が開催中