歴代江戸幕府将軍の墓所は、栃木県の日光、久能山東照宮、高野山、東京都の芝増上寺、東京都上野寛永寺、谷中霊園の6か所とされています。今回はその中から、日光と芝増上寺についてご紹介します。
日光東照宮(栃木県)
日光に眠るのは、ご存じ徳川家康。彼ははじめ遺言通り静岡県静岡市の久能山へ埋葬されますが、翌年日光の東照宮に改葬されます(遺骨を改葬したかについては諸説あり)。
ちなみに日光東照宮は初めは今ほど豪華絢爛ではなかったようですが、家康が大好きな3代将軍家光が「こんな質素な墓じゃ駄目だ!」と大規模に改修し、今に伝わる絢爛な日光東照宮に生まれ変わりました。もちろん家光本人も、家康を倣って日光山輪王寺の大猷院へ骨を埋めました。しかし「祖父の墓をしのいではならない」と少しだけ地味めにつくらせたそうです。徹底的な家康リスペクトぶりに脱帽ですね。