妖怪は、境界を好んで出没すると言われていました。例えば、あたりが暗くなってくる時間帯は、ちょうど現実世界から異世界へ移行する時間帯で、まさに境界だったのです。人を驚かすのも妖怪たちは大好きで、例えばこんな妖怪たちがいました。
がしゃどくろ
10m超の人食い骸骨のがしゃどくろは、夜中になるとがしゃがしゃと音をたてながら現れます。野垂れ死にした人たちのどくろが集まったものと言われ、生前の恨みをはらそうと、人を見かけると驚かします。
釣瓶落とし
この妖怪も人を驚かすのが好きで、夜に人気のないところを通ると、木の上から鉄瓶などを落とします。中には、人を釣り上げて食べてしまうものもいるとか。人を食べても、おなかがすくと、また同じことを繰り返すというから困ったものです。
送り狼
送り狼といっても、現代とはちょっと意味が違うのです。夜の山道を歩いているときについてくる狼のことで、砂をかけて人を転ばせたりと悪さをすることも。もし転んでも、落ち着いて煙草をすったら大丈夫と言われていました。青梅では、送り狼が人に声をかけてくるとか。そこで振り返らなければ何も怒らず助かるのですが、もし振り返ったら?あっという間に食い殺されてしまうとか。
これだけ聞くと送り狼は、悪いイメージになってしまいますね。でも実は送り狼がいるから、ほかの魔物に襲われないというメリットもあるのです。
2ページ目 男性がことごとく魅了されてしまう絶世の美女「飛縁魔」