今や、日本じゅうで地震が発生して、次にいつ大地震が来るかわからないと言われていますが、江戸で地震が発生したのは、なんと860日以上。江戸時代には、地震が多発したピークが3回あったそうです。
江戸城の石垣が崩れ、市中も大被害
最初のピークは、寛永5年(1628)~慶安2年(1649)。正保4年(1647)5月には、江戸直下型地震(M6.5)が発生しました。この地震では、江戸城中の石垣が約10m倒壊したり大名屋敷が崩れるだけでなく、人や馬にも被害が及び、江戸の町じゅうが大変なことに。
元禄の世を揺るがした大地震
次のピークは、元禄9年(1696)~元禄16年(1703)。元禄16年(1703)11月には、元禄関東地震(M8.2)が千葉県で発生しました。これは関東大震災と同じ海溝型地震で、小田原を中心に夜中の八つ(午前2時頃)に発生。
突然地鳴りがしたかと思いきや、窓や戸板は一瞬にして倒れ、地面はひどいところでは5,6尺(1.5~1.8m)も裂けたというから、相当の被害を受けたことがわかります。砂の混じった水が噴き出す液状化現象も各地で見られ、家の下敷きになる人も多かったとのこと。1703年は、2月に赤穂浪士が切腹したり、あらゆる土地で凶作だったため、地震により、いっそう人々は、社会不安に駆り立てられたはず。