江戸時代後期〜明治期の日本の写真文化を語る上で外せない人物がいます。古写真ファンにとっては知られた存在なのが、日下部金兵衛。
日下部金兵衛は江戸時代末期から昭和初期にかけて活躍した写真家。横浜のフェリーチェ・ベアトの写真スタジオで着色技師として1863年まで働いた後、1881年には自身の写真スタジオを開きました。
ベアトの弟子、日下部金兵衛が撮影した着色写真はニューヨーク公共図書館のNew York Public Library Deigital Collectionに作品がストックされています。モノクロ写真に手作業で着色した写真は、独特の雰囲気で素敵。1880年ごろから1890年頃までの日本の風景を切り取った貴重な写真が102枚。現在も人気の観光スポットや、美しい日本の風景、当時の人々の様子を伝え、私たちの心を奪います。
当時、外国人の土産用に売られることも多かった着色写真は彩色写真、横浜写真とも呼ばれ、金兵衛の制作したアルバムは、表紙に蒔絵や螺鈿細工を施し、かなりの評判となり外国人に人気となりました。実は日本ではあまり知名度が高くなかった日下部金兵衛。多数の作品が海を渡っていたため、海外では「Kimbei」として広く知られていたそうです。
現在公開されているコレクションの中から幾つかの作品をピックアップしてご紹介します。ページ最後にはダウンロード方法もご紹介していますので是非チェックしてみてください。
New York Public Library Deigital Collectionで公開されている写真は無料でダウンロード可能です。こちらのページにアクセスし、写真のサムネイルをクリックして詳細ページの画像の下にある下向き矢印の箱の形のアイコンをクリック。DOWNLOAD OPTIONSから希望のサイズをクリックすると自動的にダウンロードがスタートします。
サイトにはご紹介した他にも魅力的な写真が多数。今も変わらない姿を残すもの、現在は失われてしまった風景、当時に思いを馳せつつご堪能ください。