【べらぼう】に登場!江戸文芸界を代表する存在、戯作者・芝全交(亀田佳明)の生涯をたどる

◆芝全交/亀田佳明
しば・ぜんこう/かめだ・よしあき

天明・寛政期を代表する戯作者。

※NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。

随分とあっさりした人物紹介ですが、天明から寛政期にかけて多くの作品を世に送り出した芝全交は、まさに文芸界の代表的存在でした。

今回はそんな芝全交を紹介。果たしてどんな人物で、どんな生涯をたどったのでしょうか。

多才で活躍、人々から愛された芝全交

芝全交は寛延3年(1750年)6月19日、江戸の商人・吉川家に生まれました。

幼いころに狂言師の山本藤七(やまもと とうしち)に養子入りして山本と改姓。そして元服して通称を山本藤太郎(とうたろう)と名乗ります。

後に芝西久保町(東京都港区)に移り住んで商売を始めますが、そのかたわらで養父から学んだ演技力を活かして芝居でも稼ぎました。

明るい性格で人々から慕われ、また地口なども好んだのでしょう。やがて芝全交の筆名(※)で書き始めた黄表紙でも随所にそれが散りばめられています。

(※)筆名は他に司馬全交、司馬交などとも表記。

戯作者として大いに活躍した芝全交は、恋川春町・朋誠堂喜三二・山東京伝と並んで天明・寛政期を代表する作家と評されました。

芝全交の主な著作・天明期

安永9年(1780年)

天明元年(1781年)

天明2年(1782年)

天明3年(1783年)

天明4年(1784年)

天明5年(1785年)

天明6年(1786年)

天明7年(1787年)

……など。

タイトルを読んでいるだけでも面白そうですね。どんな内容になっているのでしょうか。

3ページ目 芝全交の主な著作・寛政期

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