警察や軍隊も出動する事態!1918年(大正7年)に起きた「米騒動」のきっかけは何だったのか?

雲川ゆず

最近ではスーパーのお米の棚が空っぽだったり、なかなか手に入らなかったりといった状況がありますよね。

この現象には「令和の米騒動」などの名前が付けられていますが、今回の記事では、1918年(大正7年)に起きた米騒動について、その背景を詳しくご紹介していきたいと思います。

騒動が起きたのは、単にお米の量が少ないから、という理由だけではありませんでした。

大戦景気で経済は活発だったはずなのに……

第一次世界大戦によって、日本の経済は「大戦景気」と呼ばれる好景気を迎えていました。日本から海外への輸出が増え、特に重化学工業の分野では大きな発展が見られました。

「好景気」と聞くと、国民の生活も潤っていたように感じますが、実は、日本国内では生活必需品や物資や不足し、物価が上昇していました。

物価の上昇とともに、人々の賃金も上がっていれば問題はないのですが、そうはいかなかったのが当時の状況。実質賃金は上がらず、むしろ下がっていました。

そのため、国民の生活は苦しくなる一方だったのです。

2ページ目 なぜ「お米」の値段が異常に上がったのか?

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