定番の寿司折「助六寿司」はどうしてそのような名前になったの?由来や東西での形の違いを紹介

雲川ゆず

みなさんは、ふだん「助六寿司」を食べますか?助六寿司は、いなり寿司と巻き寿司がセットになったお寿司。

スーパーマーケットでも手軽に手に入ることから、人々の人気を集めている助六寿司ですが、どうしてそのような名前になったのか、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では、そんな私たちに身近な「助六寿司」に焦点をあてて、その名前の由来や、知っているとちょっと自慢できるようなトリビアをご紹介したいと思います。

この記事を読んだら、次に助六寿司を食べるときにちょっと楽しくなるかもしれませんよ。

助六寿司とは?

スーパーやコンビニでもおなじみの助六寿司は、いなり寿司と巻き寿司を詰め合わせた折詰(食品などを折箱に詰めたもの)です。

巻き寿司の中身は、卵やかんぴょうなどが一般的。マグロやサーモンといった海鮮系ではないところがポイントです。

どうして助六寿司という名前になった?

助六寿司という名前は、歌舞伎に由来があります。歌舞伎の有名な演目に「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」というものがあります。

主人公・助六が吉原にいる意休(いきゅう)という老人から、源氏の宝刀を奪い返すというストーリー展開です。

この主人公の名前から「助六」という名前が付けられたのですが、もう少し興味深い理由があります。それは、助六と恋仲である吉原の花魁が、「揚げ巻き」という名前であることがポイント。

「揚げ巻き」の「揚」を油揚げの「いなり寿司」、「巻き」を「巻き寿司」になぞらえて、これら2つがセットになったものを「助六寿司」と呼ぶようになったのです。

揚げと巻き寿司だからといって、そのまま「揚げ巻き」や「揚げ巻き寿司」にせず、「助六寿司」という名前にしたところに、「粋」が感じられますよね。

2ページ目 東と西で、いなり寿司の形に違いが

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