幼帝をお支えする摂政から、元服した一条天皇(塩野瑛久)を補佐する関白となっても、権勢を振るい続けた藤原道隆(井浦新)。
庶民の間に疫病(天然痘)が流行してもどこ吹く風、弟の藤原道長(柄本佑)が必死に訴えても聞き入れる気はありません。
どこまでも驕り高ぶる道隆でしたが、その身は病魔に侵されていました。安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)からも見放され、弟・藤原道兼(玉置玲央)に妻子らの保護を懇願します。
その一方で藤原詮子(吉田羊)や藤原定子(高畑充希)らは次の時代に向けて動き始めていました。
NHK大河ドラマ「光る君へ」第17回放送は「うつろい」。まさに驕れる者久しからず、権力の座は道隆から移り行こうとしています。
それでは今週も、気になるトピックを振り返っていきましょう!
飲水の病とは?
喉が渇いて異常に水を飲みたがるようになる飲水の病。これは現代でいう糖尿病の症状ですね。
歴史上の偉人では源頼朝や織田信長などが知られています。別名を口渇病(くがち)とか消渇病(しょうかち)とも言いました。
飲水の病は他にも手足のしびれや目のかすみなど、末端神経を侵していきます。
悪化すると身体組織が壊死してしまい、現代でも手足の切断を余儀なくされる事例さえ少なくありません。
道隆の鬼気迫る様子が怪演されていましたが、実際はあれどころではなかったのでしょう。
精神の異常は飲水の病による精神障害なのか、あるいは死が間近に迫った恐怖ゆえかも知れませんね。
ちなみに道長も糖尿病が原因でなくなったとされています。
主人公のお相手役ですから、病魔に侵される様子がより凄惨に描かれるのでしょうか。