「恐竜学」の歴史
恐竜というものがどんな生き物なのかは、子供でも知っています。むしろ、大人より子供の方が詳しいことも多いでしょう。
しかその研究の歴史は意外と浅く、恐竜という分類群はもともとは1841年にリチャード・オーウェンによって命名されたものです。当時は「偉大な化石トカゲ」と呼ばれていました。
しかし、恐竜の研究は長い間停滞しており、20世紀前半までは恐竜は鈍重で変温的な爬虫類だと考えられていたようです。
それが1970年代に入ると、恐竜ルネッサンスと呼ばれる研究のブームが起こり、恐竜の骨格・筋肉・代謝・行動などに関する新しい発見や仮説が次々と提唱されるようになります。
例えば、恐竜は直立した姿勢で走ることができるとか、高い代謝を持ち暖血的だったとか、恐竜は社会性や知能を持ち複雑な行動とっていたなどと言われるようになったのもこの頃です。
また、羽毛恐竜や鳥類の化石が発見され、鳥類が恐竜から進化したことが明らかになりました。今では当たり前のような学説も、当時は画期的なものとして提唱されたのです。