義によって助太刀致す!飯尾連龍(渡部豪太)の恩に報いた森川助右衛門の最期【どうする家康 外伝】

昔から、一宿一飯の恩義と申します。一度お世話になった以上、その恩義に報いてこそ人の道というもの。

今回は戦国時代の浪人・森川助右衛門(もりかわ すけゑもん)を紹介。彼が今川氏真(演:溝端淳平)に仕官しようと、はるばる遠江国までやってきた時のことでした。

「そなたは浪人ゆえ、早く逃げよ」

「……左様か、それはご苦労なされたな」

助右衛門は曳馬城主の飯尾連龍(演:渡部豪太)、またの名を豊前守致実(ぶぜんのかみ むねざね)に迎えられました。

「今川様は人材を求めておいでじゃから、折を見て森川殿もご縁に与れようぞ」

しかし連龍は三河の松平元康(演:松本潤。徳川家康)と内通しており、やがて発覚してしまいます。

「豊前守、神妙にいたせ!」

館にいたところを完全包囲されてしまった連龍は、助右衛門に言いました。

「そなたは当家の者ではない故、早く逃げられよ。敵も無関係のそなたまでは討つまい」

今川様への仕官、口添えできず済まなんだのぅ……そんな連龍に、助右衛門は答えます。

「ひとたびご縁に与った飯尾様を見捨て、どこで生きていくことが出来ましょうか。たとえ冥途の果てまでも、飯尾様に助太刀申す!」

「かたじけない!」

かくして同志となった連龍と助右衛門は、門を開き撃って出ました。

そして奮戦の末、敵数名を討ち取り力尽きたということです。時に永禄7年(1564年)のことでした。

3ページ目 助右衛門の子孫たち

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了