仏語だけどフランス菓子ではない
皆さんは、ケーキ屋さんでよく売っているミルクレープというケーキはご存じでしょうか。私などは、これを販売しているお店に行くと、真っ先にこれを購入してしまうほど好きです。
甘いものが好きな方なら説明不要かも知れませんが、ミルクレープはクレープ生地とクリームを何重にも重ね合わせて分厚くし、ケーキの様に切り分けて食べるというものです。
特徴的なのはその断面で、重ね合わせた生地とクリームが、まるで地層のような黄色と白の縞模様を描き出しています。
事程左様に材料・作りともにシンプルなケーキではありますが、フォークで切ったりかぶりついたりした時の感触は、他のケーキにはない独特さです。クレープ生地と生クリームの感触が交互にやってきて、サクサク、プチプチという感じになるのがいかにも「ミルクレープを食べている!」という気分にさせてくれます。
今回はこの、日本で大人気のミルクレープの起源に迫りたいと思います。
まずそもそも「ミルクレープ」という名前の由来ですが、これはフランス語の「千枚のクレープ」という意味です。「ミル」が「千枚」を表しているのです。
ちなみに洋菓子で、パイ生地とクリームを重ね合わせるミルフィーユがありますが、これは日本語で「千枚の葉」を意味するそうです。