鎌倉と聞いて、何を連想しますか?鳩サブレ、大仏、江ノ電、流鏑馬……(知人調べ)
後は鎌倉幕府とかそんなところでしょうが、かつて鎌倉に温泉があったことはあまり知られていません。
まぁ、日本は地震大国≒火山大国ですから、浅かれ深かれ掘れば大体どこでも温泉が湧くのですが……。
今回はそういうことではなく、鎌倉の温泉伝説を紹介。かの鎌倉殿こと源頼朝(みなもとの よりとも)の隠し湯、一体どこに湧いていたのでしょうか。
傷ついた野鳥たちの知恵
鎌倉市山崎(おおむね真ん中辺り)に、かつて湯之本(ゆのもと)と呼ばれた小字(こあざ。旧地名)がありました。また近くには熱海(あたみ)と呼ばれる小字もあったとか。
この辺りの田んぼには、時おり雁(ガン、かり)が飛んできてはうずくまり、またしばらくすると飛んでいきます。
一体何だろう……村人たちが観察していると、どうやら雁たちはケガをしているようです。
試しに、田んぼの水に傷をつけてみると治りが早い。特に火傷や神経痛に効果が高い様子。この発見に喜んだ村人たちは、小屋を建てて湯治スポットとしました。
名づけて雁番屋(がんばんや。これも地名に)。 雁たちを見守りながら湯治を楽しんだのかも知れませんね。