少しでも民に寄り添いたい…平安時代、臣籍降下を願い出た「明日香親王」のエピソード

日本国の象徴として、人々の精神的支柱となっている皇室。初代・神武天皇から令和の今上陛下まで126代の天皇陛下は、2600年以上にわたり日夜私たちの幸せを祈り続けて下さってきました。

一方の私たちは普段あまり意識していなくても、いざ有事には国民に寄り添って下さり、例えば平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災では、多くの被災者が救われたことが記憶に新しいでしょう。

そんな皇室ですから、私たち国民の税金でお支えするのは当然と言えますが、長い歴史の中には人々の暮らしが貧しく、納税が非常に大きな負担となった時代も少なくありません。

皇族が多ければ多いほど、その品位を保つために税負担が重くなる……それを憂えて皇族の身分を離れ、臣下となる(これを臣籍降下と言います)ことを望んだ方もいました。

今回はそんな一人、明日香親王(あすかしんのう)のエピソードを紹介したいと思います。

2ページ目 民の窮状を知った明日香親王の願い

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