言葉の壁を乗り越えるには?遣唐使として海を渡った貴族・橘逸勢のエピソード

皆さんは、留学したいと思ったことはありますか?

「本場でしっかりと学んで、その道を究めたい。でも……」

多くの方にとって立ちはだかるのが「言葉の壁」。母国の日本語でさえ使いこなせている自信がないのに、英語なんてとてもとても……そんな方は決して少なくないでしょう。

しかし、たとえ言葉なんて通じなくても所詮は同じ人間ですから、いざ現地へ飛び込んでしまえば、けっこう意思の疎通はできてしまうものです。

「ワタシ、ハラヘッタ」「コレホシイ」「アリガトウ」……などなど、最低限のカタコトであっても身振り手振りで押し通していれば、親切な人が協力してくれたりくれなかったり。

もちろん、言葉が通じないことにつけ込んで来ようとする悪人もいますが、それは日本でも同じこと。騙されない「人を見る(見抜く)目」を養う必要があるのは言うまでもありません。

あるいは言葉の堪能な者を仲間として同行し、通訳はその者にお任せする代わりに他の何かで役に立ってあげる協力関係を築くなど、やり方はいくらでもあるでしょう。

とまぁそんな具合に気合と根性さえあれば何らかの智恵はひらめくし、大抵の障壁は克服できてしまうもの……そこで今回は、言葉の壁を乗り越えて遣唐使を務め、後世にその名を伝えた橘逸勢(たちばなの はやなり)のエピソードを紹介したいと思います。

3ページ目 たとえ言葉が解らなくても……

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