日本の文化審議会が19日、同審議会文化財分科会の審議・決議を経て、新たに133件の建造物を登録有形文化財にするよう文部科学大臣に答申しました。今回の133件の建造物は答申通りに登録有形文化財になる見通しで、登録有形文化財(建造物)の累計は12,692件となります。
そして今回の新規登録される文化財の中には、1996(平成8)年にこの世を去った芸術家・岡本太郎さんがデザインした「太陽の塔」も含まれています。岡本さんの作品が文化財に指定されるのは今回が初のこと。
太陽の塔とは?
大阪万博のシンボルで、テーマ館プロデューサーの岡本太郎によるデザイン。丹下健
三(たんげけんぞう)設計のテーマ館の地下展示と空中展示を結ぶシャフトの役割も果たしました。
当初はテーマ館の大屋根を貫く計画はありませんでしたが、大屋根もシャフトも際立つ「ベラボーなもの」としてデザインされました。斬新な造形を、鉄筋コンクリートや鉄骨などを用いた様々な建設技術を駆使して実現。
2016年には修復工事が行われ、2018年3月からは内部の一般公開もスタート。ドキュメンタリー映画が公開されたり、太陽の塔を再現したフィギュアが発売されたりと、現在もなお人々に愛され続けている「太陽の塔」。文化財に指定されることでより一層多くの人に愛される存在になりそうです。
文化財に指定される見込みの133件の建造物の一覧は文化庁のホームページに掲載されています。