印象的な歌詞が耳に残るあの歌、元はイスラエルの音楽
皆さん、幼稚園や小学校の運動会やキャンプファイヤーなどの行事で、「マイムマイム(Mayim Mayim)」という曲に合わせてフォークダンスを踊った記憶がありませんか?
サビ部分の
「マイムマイムマイムマイム マイム ベッサッソン」
という不思議な歌詞とエキゾチックなメロディーが印象的なこの歌、どこから日本へやってきて、どんな由来があるかをご存知でしょうか?
実は元々はイスラエル民謡で、その出典にはイスラエルの歴史が深く関わっていたのです。
出典はなんと『旧約聖書』
意外にも、日本でよく知られる「マイムマイム」の歌詞は、世界一のベストセラーといわれる『聖書』から採用されたものでした。
旧約聖書『イザヤ書』の第12章3節に、次のような一節があります。
「あなたたちは喜びのうちに 救いの泉から水を汲む(新共同訳)
/U’sh’avetem mayim be-sasson Mi-ma’ayaneh ha-yeshua(ヘブライ語)」
このフレーズは繰り返し使われて、この曲全体の歌詞を構成しています。
ちなみに「mayim」の意味は「水」、「be-sasson」は「喜びのうちに」。
この歌はエジプトで奴隷にされていたユダヤ人たちが「神から約束された地」である現在のイスラエルに戻り、乾燥した荒れ野で水源を掘り当てて歓喜している様子を表現したものだったのです。
同じ旧約聖書の『出エジプト記』には、ユダヤ人たちの指導者モーセが神の言葉に従って杖で岩を打ち、水を出させる場面が登場します。
ですから踊りの中にも、「マイムマイムマイムマイム マイム ベッサッソン」というサビに合わせて掘り当てた井戸をみんなで囲んで駆け寄っていくような振付けが登場しているのです。