1951年、日本はアメリカをはじめとする48か国との間でサンフランシスコ講和条約を締結することで連合国の占領から解放され主権を回復しました。この条約が調印されたサンフランシスコ講和会議の日本側首席全権が当時の首相・吉田茂。
吉田は、大物政治家である一方で、熱心な愛犬家でもありました。彼の犬好きは有名で、ドラマで見たシェパードを欲しがったり、公務の帰りに犬を買ってきてしまうなど、まあ相当な愛犬家ぶりでした。
その様子に、周囲から「ワンワン宰相」とあだ名がつけられたほどです。多いときには10匹以上の愛犬と暮らしていたそうです。
彼は条約締結後、念願の調和を果たした記念として、現地でケアンテリアという、日本では珍しい犬をつがいで購入して帰国。
オスに「サン」、メスには、「フラン」、2匹の間に生まれた最初の子犬には「シスコ」と名づけ、かわいがっていたといいます。