いつの時代も憂国慨世(※1)の士はいるものですが、そういう人物に対して水を差す者も少なくありません。
「しょせん君一人が何をしようがすまいが、結局この世はなるようにしかならないよ」
「そんな辛気臭いことより、もっと楽しいことを考えよう。まぁ『どうにかなる』さ」
……そう言われてしまうと、何だか熱くなっている自分がえらく野暮ったく思えてしまい、そのまま空気に流されてしまう方が大半かも知れません。
しかし、そんな中でも信念を曲げない男たちも確かにいました。
今回はそんな一人、幕末に活躍した小栗上野介忠順(おぐり こうずけのすけただまさ)の名言&エピソードについて紹介したいと思います。
(※1)ゆうこくがいせい。社会の行く末を案じて義憤に燃えること。