日本史の中で嫡男のように跡を引き継げなかった者は出家という道を辿ることが多々ありました。
その道は弟や血縁の関係で嫡男になれなかった兄などで権力を持ったら謀反をするという疑念を生じてしまうことがあるので自ら身を引くことが主でした。
しかし、嫡男が幼い頃に亡くなることや戦で討ち死にすること、政変などによって還俗(仏門に入ってから再び現世に戻ること)が稀にありました。
ということで今回は還俗した日本史上の人物たちを4人紹介します。
天皇だって還俗したことあるんです 天武天皇
1人目の天武天皇は天智天皇の弟で天智天皇の亡き後に天皇政治をより強化した人物です。
天武天皇は天智天皇の時代では本来皇位に着くはずだったのに、天智天皇の子どもである大友皇子に皇位を譲る動向に警戒心を持ち、吉野へ出家します。
そして、天智天皇の死後に還俗と同時に朝廷に復帰し大友皇子と対立をします。この対立は壬申の乱と言われており、反逆者の天武天皇サイドが勝利するという日本史では異例の乱となっています。
対立の理由は天智天皇の行った治世への反発でした。天智天皇は大化の改新後、天皇政治という名のワンマン政治を敢行しました。
この不満が天智天皇亡き後に爆発し、皇位継承されるべきである天武天皇を地方豪族が担ぎ上げて反乱に至ったとされています。