まずいだろそれ!遅い、荷物がなくなる?お江戸の町飛脚がヤバかったらしい

小山 桜子

以前、幕府公用の「継飛脚(つぎびきゃく)」についてご紹介しました。

では一方、民間が設けた町飛脚はどうだったのでしょう。今回は庶民のための町飛脚についてご紹介します。

町飛脚の種類

町飛脚は主に江戸・京都・大坂三都で発達しました。様々な種類がある中、江戸では「定飛脚」という江戸〜大坂間を定期的に往復する町飛脚が発達していました。

定飛脚の中でも、速度によって種類が分かれていました。「幸便(こうびん)」、「並便(なみびん)」、「仕立便(したてびん)」、「催合便(もやいびん)」の4種類です。

1番安価なのが「並便」で、一応「十日限(とおかかぎり)」つまり「10日で届けます」とは謳っているのですが実際には空きがあれば便に乗せるという感覚で、現実20〜30日かかるのは当たり前でした。そんな状態ですから、たまには書状や荷物が無くなってしまうこともあったとか。

ちなみに安価とはいえ書状1封で銀3分。これは金1両=10万円とすると、500円に相当します。500円払って1ヶ月もかかるしもしかしたら無くなっちゃう可能性もあるなんて、ものすごく高いように感じます・・・。

2ページ目 幕末には速達も登場!

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