「小悪魔的〇〇」「悪魔くん」「デーモン小暮」「デビルマン」など・・・日本のサブカルチャーにおいて、「悪魔」は深く浸透しています。
「悪魔」と聞くと、キリスト教やエクソシストを連想する人が多いかもしれません。しかし、もともとの悪魔は古代インドのサンスクリット語を漢訳した言葉であり、仏教に由来する言葉です。
日本では平安後期に編纂された「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」に、「悪魔」の文字が見えます。そもそも「梁塵秘抄」は、後白河法皇によって編纂されたもので、「今様」という平安末期の遊女(あそび)や傀儡子(くぐつ)などの女芸人によって歌われ広められた流行歌が収められたもの。
この今様は、仏教的な内容を含んでいるものが多いのですが、その中に「不動明王恐ろしや、恐れる姿に剣を持ち、索を下げ、後ろに火焔燃え上るとかやな、前には悪魔寄せじてと降魔(がま)の相」というものがあります。