平和な世にヒゲは要らぬ!?武士からヒゲが一掃、江戸時代の「大髭禁止令」とは

皆さん、ヒゲは好きですか?

筆者は大好きで、子供の頃から憧れてきましたが、世の中にはヒゲに対して「不衛生」「野蛮」「男むさい」など、ネガティブな感情を持たれる方も残念ながらいるようです。

いつから日本人男性はヒゲをあまり生やさなくなったのでしょうか?

今回はその由来について紹介したいと思います。

戦国時代の終焉・元和偃武

時は江戸時代初期の慶長二十1615年、徳川幕府は「大坂夏の陣」で豊臣家を滅ぼしたことにより、応仁の乱(応仁元1467年)以来150年近くにわたる「乱世の終了」を宣言。

徳川家康は朝廷に圧りょ……もとい、働きかけて元号を慶長から「元和(げんな)」と改めさせたのでした。

元和とは唐(チャイナ歴代王朝の一。西暦618~917年)の年号から採ったもので、文字通り「元どおり、平和になる」などの意味が込められています。

これを「元和偃武(げんなえんぶ)」と言い、「元和に武を偃(ふ=伏)せる」つまり平和な世の到来を意味しました。

あぁ、やっと乱世が終わった。これでみんな安心して幸せに……暮らせない人たちも、少なからずいたのでした。

……戦国乱世を戦い抜き、命を賭けて「平和な世」をつくり出すのに貢献した、武士たちに他なりません。

4ページ目 傾奇者たちの「戦国回帰願望」

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