日本のカレーライス。実はイギリスから来たものだった!?

ぽん

暑い時季に食べたくなる物の一つに「カレーライス」を挙げる人も多いのではないでしょうか。

では、このカレーライス。日本に教えてくれたのは、実はイギリスだったという話、皆さんご存知でしたか?

そもそも、イギリスにカレーライスを伝えたのは、カレーの本場・インドでした。イギリスの海軍が、インド料理を元に考案したと言われています。

元々シチューを好んで食べる習慣があり、長い間船に乗っている船員達は、時折このシチューを食べたくなっていたそうですが、日持ちしない牛乳が必要な為なかなか食べる機会がありませんでした。そこで、シチューと同じ具(肉、じゃがいも、にんじん、たまねぎ)を日持ちのする香辛料を使って煮込み、出来たのがイギリス流のカレー。その後、イギリスの海軍の定番食となりました。

明治時代。当時の日本海軍は、イギリス海軍を模範としており、食事の面でも手軽さと健康面を考慮した「カレー」を取り入れました。当初はイギリス軍と同様パンに付けて食べていましたが、小麦粉を加えとろみをつけることで、ご飯にかけて食べられる今の形になったと言われています。

日本にカレーを最初に紹介した『西洋料理指南』(明治5年刊行)によると、具は「葱、生姜、にんにく、バター、海老、鯛、牡蠣、鶏、赤蛙、小麦粉、カレー粉」だそうです。一見、高価な物が揃っていそうな反面、赤蛙とは…驚きです。

(その昔、長白山に住む赤蛙の卵管が重宝されており、かの西太后も愛用していたそうです。)

また、この本によるとカレーの具に「じゃがいも、にんじん、たまねぎ」が入っていません。何故なら、この時はまだじゃがいも、にんじんは西洋野菜で、同時期に日本に渡来してきたので、まだ馴染みがありませんでした。玉ねぎは既に渡来していましたが「観賞用植物」だったので、野菜とは結びつきがなかったのかもしれません。この三種類の野菜がカレーの具として定着したのは、明治時代終盤頃のことです。

そして「カレー粉」。実はカレー粉は、イギリス人による発明品だったのです。この時代、インドにカレー粉は存在していませんでした。煩雑なスパイスの調合を簡単に済ませたいと思って出来たのが、カレー粉です。

 

今では手軽に食べられる「カレーライス」。ご当地メニューとしても人気ですが、自分流のカレーを作ってみるのも良いかもしれません。

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