天才絵師の一筆書き!葛飾北斎が一筆書きの指南として描いたスケッチ画集「伝神開手 一筆画譜」

増田 吉孝

言わずと知れた江戸時代の大人気絵師 葛飾北斎。北斎の代表作をあげるときりがありませんが、全46図からなる風景画の揃物「富嶽三十六景」は日本のみならず海外でも広く知られています。

北斎は浮世絵作品の他にも、絵の指南書(絵手本)として刊行したスケッチ画集も数多く手がけていました。その代表的なものに、有名な「北斎漫画」があります。ちなみに北斎漫画は鍬形蕙斎(北尾政美)の略画式シリーズを参考にしたと言われています。

ゆるカワ炸裂だ〜!葛飾北斎に真似された男、鍬形蕙斎の「鳥獣略画式」の可愛さよ!

北尾政美という人物を知っている方はどれだけいるでしょうか?私もつい数日前に知ったばかりなのですが、江戸時代中期の浮世絵師です。北尾重政に師事したのちに浮世絵師として活動をし、寛政6年には鍬形蕙…

指南書として北斎が描いた作品には、そのほかに「略画早指南」というその名もズバリの指南書も描いたりしていますが、今回紹介するのは、同じく北斎が指南書として描いた作品「伝神開手 一筆画譜」です。

「伝神開手 一筆画譜」はタイトルからもわかるように、人物や動物を一筆で描く方法を指南したスケッチ集。武士や子供、亀、鳥、猫、鼠などなど、一筆書きで描かれています。

描かれた人物の所作は一筆書きにも関わらず見事に表現されており、現代でも普通に指南書として活用できるのではないでしょうか。

それでは、葛飾北斎が指南書として描いた「伝神開手 一筆画譜」をどうぞ!

葛飾北斎「伝神開手 一筆画譜」を見る

 
この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了