10月の旧名を“神無月”と言いますが、その名の由来は諸説あり、最も有力なのが『出雲に鎮座する大国主命(オオクニヌシノミコト)のもとに全国の神様が集まるため、出雲以外の土地に神様がいなくなる』とする説です。
他にも“カンナヅキ”の“ナ”が“~の”を意味する連体助詞であることから『カンナヅキ=神の月』とする説もありますが、実は正確な語源は今も不詳なのです。しかし、出雲では神無月を“神有月”つまり神様がいる月としており、今日では神が居ない月とする説が支持されています。
その出雲を語るに欠かせないのが、大国主命です。神無月に因んで大国主命にまつわる神話伝承を数回に分けて紹介していきます。