宵越しの金は持たねえ!そんな江戸っ子の暮らし、実はレンタル店に支えられていた

やたろう

江戸時代、町人とくに江戸っ子達は『宵越しの金は持たねえ』主義で、余計な金品を持つことを好まない人が多くいました。それでも、家具や着替えなどは無くては困るので、江戸っ子は「損料屋」と呼ばれる、日用品を貸し出すお店を利用していたのです。

そもそも、損料って何?

損料とは今で言う所の賃貸料、借り賃のことです。損耗に対する代償と言う意味で損料と言うのですが、その損料を受け取って様々な物を貸し出すのが損料屋の仕事でした。保証金に該当するシステムも発達しており、品物を返却した時にその残額は返って来ました。

その保証金は場合によっては賃料の2倍、もしくは3倍となることがありましたが、余程の事(大破するなど)が無ければ残金は返って来たので、比較的安価なレンタルショップだったとも言えます。

賃貸する期間もまちまちで、数年や数ヶ月になることはもちろん、日没から翌朝の日の出まで貸す『蝙蝠貸(こうもりがし)』や、反対に日中のみ貸し出す『烏貸(からすがし)』などスタイルも様々でした。

3ページ目 損料屋では何を貸していたの?

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