古今東西、人間は基本的にペット好きで古代からさまざまな動物が愛され、人と暮らしをともにしてきました。では、日本の江戸時代、どんなペットが飼われていたのでしょうか?
今も昔も人気なのは、あの子たち!
江戸時代も犬や猫は今と変わらず人気でした。中でも「狆(ちん)」は室内愛玩犬として大事にされていたようです。当初、大名屋敷や大奥で人気だった狆は、上流社会の女性から徐々に庶民の間へと広まっていきました。
驚いたことに、当時は大半の犬が放し飼いだったとか。猛犬や狩猟犬は、さすがに危険なので放し飼いではなかったそうです。
猫も不動の人気でした。京や大坂では猫が福を招くということで、飼う人が多かったそうですが、江戸では猫を飼う人が少なかったようです。
犬も猫も、特定の飼い主がいるわけではなく、近所のみんなに可愛がられていたよう。こういった犬猫は、地域で飼っているようなもので、路地口の木戸の隅に犬潜り(いぬくぐり)があるところもありました。この犬潜りは、犬や猫が夜でも通行できるよう設けられたもの。猫だけでなく犬も、同じように自由に街を歩き回っていたのです。