10月31日に報道された、ユネスコ無形文化遺産への登録がほぼ確実となっていた日本の33件の「山・鉾・屋台行事」が、エチオピアで開かれているユネスコの政府間委員会で、正式にユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定されました。
「山・鉾・屋台行事」の対象は18府県33件の祭り・行事
登録されることとなった「山・鉾・屋台行事」は日本の18府県33件の祭りをグループ化したもの。すでに無形文化遺産に登録されていた京都祇園祭や日立風流物も含まれており、無形文化遺産の範囲が拡張された形となります。
「山・鉾・屋台行事」の対象となっている祭りは全て国指定重要無形民俗文化財となっています。対象となった33件がこちら。
- 青森県八戸市の「八戸三社大祭の山車行事」
- 秋田県仙北市の「角館祭りのやま行事」
- 秋田県秋田市の「土崎神明社祭の曳山行事」
- 秋田県鹿角市の「花輪祭の屋台行事」
- 山形県新庄市の「新庄まつりの山車行事」
- 茨城県日立市の「日立風流物」
- 栃木県那須烏山市の「烏山の山あげ行事」
- 栃木県鹿沼市の「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」
- 埼玉県秩父市の「秩父祭の屋台行事と神楽」
- 埼玉県川越市の「川越氷川祭の山車行事」
- 千葉県香取市の「佐原の山車行事」
- 富山県高岡市の「高岡御車山祭の御車山行事」
- 富山県魚津市の「魚津のタテモン行事」
- 富山県南砺市の「城端神明宮祭の曳山行事」
- 石川県七尾市の「青柏祭の曳山行事」
- 岐阜県高山市の「高山祭の屋台行事」
- 岐阜県飛騨市の「古川祭の起し太鼓・屋台行事」
- 岐阜県大垣市の「大垣祭のヤマ(車へんに山)行事」
- 愛知県津島市と愛西市の「尾張津島天王祭の車楽舟行事」
- 愛知県知立市の「知立の山車文楽とからくり」
- 愛知県犬山市の「犬山祭の車山行事」
- 愛知県半田市の「亀崎潮干祭の山車行事」
- 愛知県蟹江町の「須成祭の車楽船行事と神葭流し」
- 三重県四日市市の「鳥出神社の鯨船行事」
- 三重県伊賀市の「上野天神祭のダンジリ行事」
- 三重県桑名市の「桑名石取祭の祭車行事」
- 滋賀県長浜市の「長浜曳山祭の曳山行事」
- 京都府京都市の「京都祇園祭の山鉾行事」
- 福岡県福岡市の「博多祇園山笠行事」
- 福岡県北九州市の「戸畑祇園大山笠行事」
- 佐賀県唐津市の「唐津くんちの曳山行事」
- 熊本県八代市の「八代妙見祭の神幸行事」
- 大分県日田市の「日田祇園の曳山行事」
最近では和食や和紙などが続けて無形文化遺産に登録されており、国内の無形文化遺産はこれで21件となりました。
今回の決定を受けて安部首相はこのようにコメントしています。
きらびやかな装飾をほどこした、創意あふれる華やかな 山・鉾・屋台の巡行。それは、災いを払い、地域の安泰を願 う人々の祈りです。
本日、ユネスコ無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」 が登録されました。心から嬉しく思います。
日本全国33の祭、幾世代にもわたり地域で受け継いでき た「山・鉾・屋台行事」を、誇りを持って後世へと継承し、 国内外に発信していきたいと思います。
無形文化遺産に登録されたことで国内外からの観光客の増加が期待できます。それとともに、観光客が増えることでの問題も出てくるかと思いますので、今後もより良い状態で次世代に祭り文化を残していけるよう、さまざまな施策を考えていければいいですね。
Via: NHKニュース