判断基準は「敗走」
今回は、戦国時代の合戦が「どのように終わっていたのか」について見ていきましょう。まずは、合戦の勝ち負けの判断基準から。
こうした判断基準はいろいろあったようですが、最も分かりやすいのは、どちらかの軍勢が敗走することでした。
両軍が激突すれば、次第にどちらかが押しこむようになります。
そして押しこまれた方はだんだん戦意を失っていき、損害が大きくならないうちに敵に背を向けて敗走することになるでしょう。
有名な合戦も、多くはこうした形で勝敗が決まっています。例えば姉川の合戦や山崎の合戦、賤ヶ岳の合戦、関ヶ原の合戦などは、どちらかの軍勢が敗走することで勝敗が決まりました。
また、どちらかの軍勢の大将が討ち死にするか自害することで合戦に白黒がつくこともありましたが、これは実際には稀なケースです。
戦国時代の合戦での決着といえば「討ち死に」のイメージが強い人も多いと思うので、これは意外に思われるかも知れません。
例えば、織田信長が今川義元を討った桶狭間の合戦や、毛利元就が陶晴賢を倒した厳島の合戦がこのケースに該当しますが、こうした例は意外と特殊だったのです。