形ばかりの妻を訪ねて行ったら、いきなり泣きながら「お慕いしております」って何事ですか?
ドン引きして逃げた夫に「そりゃそうだよね」と思ったのも束の間、もろもろすっ飛ばして初夜?に及ぶ心境が分かりません。
このかなり距離感のバグった強引すぎる展開に驚いたのは、筆者だけではないと思います。
すべてはまひろ(藤式部。吉高由里子)が口添えしたお陰か、あるいは藤原道長(柄本佑)が命懸けの御嶽詣を果たしたご利益か……しかし最近、この二人は油断しすぎではないでしょうか。
女房たちがうごめき回る内裏でそんな夫婦感を出していたら、たちまちスキャンダルの餌食になってしまいそうです。
ともあれNHK大河ドラマ「光る君へ」第35回放送「中宮の涙」今週も気になるトピックを振り返っていきましょう!
第35回放送「中宮の涙」関連略年表
寛弘4年(1007年)まひろ38歳/道長42歳
- 8月2日 道長・頼通・俊賢らが御嶽詣に出発
- 8月4日 道長一行が井外堂(いどどう。奈良県天理市)に宿泊。
- 8月5日 道長一行が軽寺(奈良県橿原市)に宿泊。
- 8月6日 道長一行が壷阪寺(高市郡高取町)に宿泊。
- 8月7日 道長一行が野極(のぎわ。金峯山寺周辺か)に宿泊。
- 8月8日 道長一行が雨のため足止め。
- 8月9日 藤原伊周・隆家・平致頼らが道長暗殺を共謀。
- 8月10日 道長一行が金照房(蔵王権現の僧房)に到着。
- 8月11日 道長一行が仏事を執り行う。
- 8月12日 源頼光・平維叙(これのぶ)・高階業遠(なりとお)らが道長一行を護衛する。
- 8月14日 道長一行が馬で帰京し、内裏へ参上する。
- 10月2日 敦道親王が薨去。享年27歳。
- 12月 藤原彰子が妊娠する(皇子の出産日から推測)
今回は道長の御嶽詣とあかね(和泉式部。泉里香)の失恋、そして一条天皇(塩野瑛久)と藤原彰子(見上愛)の成就がメインでした。
ところどころ『源氏物語』のモチーフを散りばめた演出が、ファンを沸かせたことでしょう。