かつて日本の最東端だった島「ミリ環礁」とは?日本統治時代の歴史をたどる

日本で最も東の端は、南鳥島(みなみとりしま)です。

しかしかつてはもっと東に日本領がありました。

現在はマーシャル諸島共和国に属するミリ環礁(旧称:ミレ島)がそれで、大正8年(1919年)から昭和20年(1945年)まで日本の委任統治領だったのです。

今回はこのミリ環礁の日本統治時代について紹介しましょう。

ヴェルサイユ条約により日本の委任統治領となる

ミリ環礁は北緯06度08分00秒 東経171度55分00秒に位置しています。

ちなみに南鳥島は北緯24度17分12秒 東経153度58分50秒です。

【日本の東端】
ミリ環礁:東経171度55分00秒
南鳥島:東経153度58分50秒
※数値が大きいほど東に位置する。最大値は180度。
※ちなみに経度1度あたりの距離は緯度によって異なり、計算が煩雑なため今回は割愛します。

第一次世界大戦(1914年~1918年)まではドイツの領土でしたが、ヴェルサイユ条約(1919年)によって日本の委任統治領となりました。

やがて昭和16年(1941年)に大東亜戦争(太平洋戦争)が始まると、哨戒圏拡充のためミリ環礁に陸海軍の基地が設営。順次部隊が投入されていきます。

昭和18年(1943年)には海軍第66警備隊(第4艦隊司令部隷下・第6根拠地隊所属)が編成され、万全の体制をもって連合国軍(≒米軍)の襲来を待ち構えたのでした。

4ページ目 敵中に孤立、飢えや病気に苦しみながら敗戦

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