石山寺で藤原道長(柄本佑)と交わって子をなし、離婚を決意するまひろ(紫式部。吉高由里子)。しかし藤原宣孝(佐々木蔵之介)は「一緒に育てよう」と不実な妻を手放そうとはしません。
一方内裏では藤原彰子(見上愛)の入内にぶち当てるごとく中宮・藤原定子(高畑充希)が待望の皇子を出産。一条天皇(塩野瑛久)は母・藤原詮子(吉田羊)に永年の欝憤をぶちまけるのでした。
せっかく娘を「生け贄」として入内させたのに、これでは意味がありません。諦めかけた道長に入れ知恵する安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)。前代未聞の一帝二后をけしかけます。
果たして道長は、定子一派を駆逐することができるのでしょうか……。
第27回放送「宿縁の命」、そのサブタイトルはまひろが生んだ娘・藤原賢子(けんし/かたいこ。のち大弐三位)の事みたいですね。
宣孝がまひろを手放さなかったのは、愛情もさることながら打算もあったのでしょう。
それでは今週も、気になるトピックを振り返っていきましょう!
第27回放送「宿縁の命」時系列
今回は長保元年(999年)のほぼ1年間が描かれました。
まひろは30歳(※天禄元年・970年生まれ説)、劇中で触れられた出来事を見てみましょう。
長保元年(999年)
- 2月 宣孝の通いが途絶える(※劇中の設定)
- 同月 石山寺でまひろと道長が密通する(※劇中の設定・創作と思われる)
- 10月19日 藤原実資が道長を訪ねて彰子の入内について話し合う
- 10月21日 道長が歌屏風の製作を開始する
- 10月23日 道長が実資に和歌の詠進を要請する
- 10月27日 道長が実資の和歌を催促する
- 10月29日 道長が和歌を詠進しない実資を譴責する
- 10月30日 道長が歌屏風を仕上げる
- 11月1日 藤原彰子が入内する
- 11月7日 藤原定子が敦康親王(一条天皇の第一皇子)を出産
※宣孝はこれに奉仕する - 同日 藤原彰子が女御宣下を受ける
- 11月11日 宣孝が賀茂の臨時祭で人長舞を演じる
- 11月27日 宣孝が宇佐神宮への勅使として京都を離れる
- 12月? まひろが藤原賢子を出産する
劇中では2月ごろとされていましたが、宣孝の通いが途絶えるのは確かなようで、『紫式部集』にも宣孝の浮気に嫉妬する和歌が多く残されています。
また道長は藤原実資(秋山竜次)の和歌≒支持にかなり執着しており、かなりしつこく要求していました。
最後まで突っぱね通した実資ですが、それで道長から疎まれるということもなく、かえって信頼されたようです。