なんと日本海軍はブドウから兵器を作っていた!?戦時中のワイン造りとロッシェル塩【前編】

歴史 好き太郎

ロッシェル塩とは?

ブドウからワインを作るときに白い結晶体があります。これは酒石酸と呼ばれるもので、ロッシェル塩という物質の原料になります。

実はこのロッシェル塩、第二次世界大戦で日本海軍にとって重要な役割を果たしました。ロッシェル塩には音波をすばやく捉える特性があり、水中聴音機レーダーなどの探査技術に用いられたのです。

しかし、日本ではロッシェル塩の製造が困難で、ワイン造りが奨励されることになったのでした。

詳しく説明しましょう。ロッシェル塩は、酒石酸ナトリウムカリウムという化学式を持つ単結晶です。酒石酸ナトリウムは、ブドウからワインを醸造するときに、酒樽の周壁などに白い小さな結晶体として生じるものです。

この周壁の酒石酸などが粗酒石で、採取した粗酒石に加里ソーダを化合させると酒石酸加里ソーダという少し大きな結晶体が精製されます。これがロッシェル塩です。当時の日本では、国内で唯一山梨県の「サドヤ醸造場」で製造が可能でした。

ロッシェル塩には音波をすばやく捉える特性がありました。圧電効果と呼ばれる現象を利用して電気信号と音波を相互に変換することができるのですが、この性質を利用して、水中聴音機やレーダーなどの探査技術に用いられたのです。

2ページ目 ドイツから学んだロッシェル塩生産

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