日本では、古くから男根信仰がありました。多産や豊穣をもたらすものとして崇拝されてきて、金精神と称されます。なかでも群を抜いて大きなものを巨根と呼ぶことがあります。
今回は、そんな巨根伝説を持つ奈良時代の僧侶・弓削道鏡(ゆげどうきょう)についてご紹介していきたいと思います。
女性天皇をたぶらかした悪僧・弓削道鏡。「日本三大悪人」のひとりとされた彼の悪評は捏造!?
天皇から頼りにされた弓削道鏡「日本三大悪人」というカテゴリーを、皆さんはご存じでしょうか。日本では、特に戦前まで、弓削道鏡(ゆげのどうきょう)・平将門・足利尊氏が、日本史上屈指の悪人とされ…
「日本三悪人」などと呼ばれることもある人物ですが、いったいどのようなエピソードがあるのでしょうか?
もともとはごく普通の僧侶だった
弓削道鏡という名前よりも「道鏡」とだけで知られていることが多いかもしれません。弓削道鏡は弓削氏という一族のひとりです。
700年前後の生まれと考えられていますが、明確にはわかっていません。若いころは仏教を学びます。
朝廷に出入りできるように
詳しい経緯や理由はわかっていませんが、弓削道鏡はその後朝廷の宮内に出入りできるようになりました。当時の僧侶は医者のような役割も持っていました。
そして、彼の運命を変える出来事が起こります。それが、女性の天皇である孝謙上皇(後の称徳天皇)の病気を看病したこと。761年のことでした。