よく部下の働きぶりについて「アイツは言われたことしかやらない」などとぼやく上司が散見されます。
しかし考えてみると「Aをせよ」と命じたことに対して「Bをしました」では困りもの。また「AとついでにBもやっておきました」と聞いたら「Bはいいから、そのコストをAに注力してくれ」と思わないでしょうか。
もちろんAB共に完璧ならいいのですが、こういう手合いに限ってABのどっちも中途半端だったりするものです。
Aと言われたらAに集中し、少しでもAのクオリティ(品質、速度)を上げてくれ。Bにかかるのはその後だ……まずは言われたことをやる姿勢は、意外と大切なのだと分かります。
(もちろん「痒い所に手が届く」気回しが出来る優秀な部下については、この限りではありません。ただしそういう部下は希少ですし、もしいたら、遠からずあなたの地位を脅かすでしょう)
さて今回は戦国時代、駿河・遠江・三河の三国(伊豆半島を除く静岡県~愛知県東部)を治め「海道一の弓取り」と称えられた今川義元(演:野村萬斎)のエピソードを紹介したいと思います。