「夢二郷土美術館本館」にて、2022年秋の企画展「夢二と大正時代の文学」が開催されます。
詩人画家・竹久夢二(1884-1934)が活躍した大正時代は、外国から入ってきた新しい文化と伝統的な日本文化が織りなす和洋折衷の時代でした。文学の世界でも、作家たちは南蛮趣味など異国の文物に関心を寄せたり、江戸文化に対する憧憬を作品で表現しました。
本展では「異国趣味」や「江戸趣味」を表現した夢二作品を展示するとともに、夢二と同時代の文学者との交流にも焦点をあて、ブックデザインの世界でも活躍した夢二のデザイナーとしての仕事も紹介。
大正浪漫の旗手である夢二は文芸誌や文学作品の装幀を数多く手がけ、作家たちとも親しく交流するなど文学と深いつながりがありました。
異国や江戸の趣を感じられる作品も数多く制作しており、エキゾチックなモチーフの描写や歌舞伎などを題材とした江戸情緒あふれる芝居絵からは、夢二が持つ遠い世界への憧れが感じられます。
大正時代には、近代化によって過去となりつつあった江戸時代の文化を新鮮な気持ちで見つめ、その魅力を再発見することで新たな文化を生みだしました。1912年の大正元年から110年の時を経た2022年、「大正」という時代に目を向けてみると新たな発見があるかもしれません。
作品点数詳細
127点(内初公開11点)※予定
屏風作品4点、油彩画3点、スケッチ・水彩画等20点(内1点初公開)、日本画32点、木版画3点、 著作本装幀本36点(内4点初公開)、楽譜1点、雑誌14点(内3点初公開)、その他14点(内3点初公開)
企画展「夢二と大正時代の文学」は、2022年9月27日(火)~12月4日(日)の期間、岡山県岡山市「夢二郷土美術館本館」で開催されます。
夢二郷土美術館本館
- 所在地:岡山県岡山市中区浜2-1-32
- 開館時間 :9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
- 入館料 :大人800円、中高大学生400円、小学生300円